じつは「がん」は、むしろ「遺伝しにくい病気」だった…!

親から受け継いだ遺伝子は生涯変わらないから、がん、糖尿病、認知症、高血圧、肥満など、さまざまな病気のリスクや体質は「遺伝的なものだし仕方ない」と思っていませんか?
「生まれ持った遺伝的な体質」は変えられる!
最新科学が示す「日本人が健康になる秘訣」とは?
近年のゲノム生物学の進歩によって、生活習慣や環境で遺伝子の働きが変わり、「病気のなりやすさ」も変わることが明らかになってきています。
遺伝子そのものは変わらなくても、生活習慣や環境によって遺伝子の働きが変化し、病気のリスクも変わるがんの遺伝的影響は意外に小さい。
以下は2016年に公表された研究結果を見ると、遺伝の影響を示した数値です。
・大腸がん:11.3%
・乳がん:11.2%
・肺がん:9.9%
・胃がん:8.3%
・前立腺がん:19%(調査対象中最大)
下記疾患の影響と比較すると、上述のがんは遺伝の影響が少ないことがわかります。
・気管支喘息:48.6%
・2型糖尿病・アルツハイマー型認知症:約32%
・片頭痛:約27%
海外移住した日系人のがん発生率は、日本人よりも移住先の発生率に近くなる傾向がある(環境要因の重要性)、健康的な生活習慣(禁煙、適度な飲酒、減塩、運動、適正体重の維持)で、がんリスクを男性は43%、女性は37%低減できる可能性がある。

つまり、遺伝的リスクは「仕方ない」ものではなく、適切な生活習慣によって大幅に改善できるということです。
参考文献・・・「現代ビジネス」奥田 昌子(医学博士) によるストーリー